Tabor bread USA

日々の活力を生む大きな薪窯

住宅街に現れるレンガ造りの三角屋根の建物。中に入ると、「テイバー・ブレッド」の象徴とも言える大きな薪窯が迎えてくれる。オープン当初からこの店を守っているこの薪窯を使うことで、クラスト(パンの外側)がこんがりと色づき、クラム(パンの内側)はみずみずしく、豊かな味わいのパンが焼ける、とオーナーのティッサ・ステインさんが教えてくれた。ティッサさんは質の良い食、特にシンプルで良いものに興味があり、当時(オープンは2012年)自家製粉で薪窯でパンを焼くベーカリーがポートランドに無かったため、自分で始めることにしたという行動派。活力に満ち溢れ、周りを元気にしてくれるエネルギーのある人だ。

工房の一角は製粉室になっており、大人の背丈ほどの大きな製粉機。「テイバー・ブレッド」では、8種類の小麦を毎日この製粉機で挽き、フレッシュな粉を使いそれぞれの穀物の持つ特徴をいかしパンづくりを心がけている。パンはとてもシンプルだ。ライ麦と水のみでつくるサワードウを使い、毎日8種類、100~200個の大きなパンを焼く。私たちは「テイバー・ブレッド」のパンを日本に持ち帰り、5日以上経ったものを食べた時、その生地のしっとりした滑らかさと穀物の深い味わいに驚いた。このように良い状態でパンが日持ちするのは、挽きたてで鮮度の良い全粒粉を使うからだと言う。

パンの近くにいるだけで香ばしく、まろやかな酸味が鼻を抜ける。穀物の力強い恵みを感じる、ぎっしりと旨みが詰まった重みのあるパンには「日々の糧」という言葉がぴったりだ。

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Photo by: Christine Dong

Tabor bread(テイバー・ブレッド)

住所:5051 SE Hawthprne Blvd, Portland, OR, USA
電話:971-279-5530
営業時間:火~金 7:00~18:00 土日8:00~16:00 日 17:00~21:00
URL:http://www.taborbread.com/