栃木県那須塩原市。2013年5月に、黒磯駅の目の前に「KANEL BREAD」はオープンした。パンを焼くのは、平山翔シェフ。一度は一般企業に就職したものの、人を喜ばせることを仕事にしたいと思い転職を決意し、オーナーに誘われる形で「KANEL BREAD」の立ち上げに参加し、パンの世界にのめり込む。パンの話をする翔さんは、本当に楽しそうだ。翔さんが「KANEL BREAD」以前に、パン屋さんで働いた期間は実は半年だけ。だから固定概念にも縛られず、製法も成形も自由なスタイル。独特の感性で、楽しく、気持ちよく、パンをつくる。そのわくわく感や探究心は、パンに現れ、どんどん美味しく進化し続ける。
パンの味と同じくらい大切にしているのが、お店に来た時の心地良さ。心配りと気配りで絶妙な距離感の接客を目指し、チームカネルは動く。「黒磯という小さな町の人々に、暮らしを彩るたのしみを提供したい」という想いは、2016年10月にオープンした併設のベーカリーカフェ「Iris」の誕生にも繋がっている。美味しいパンとともにこだわりのコーヒーを味わいながら、ゆっくりと贅沢な時間を過ごすことが出来る空間だ。
日々の暮らしで感じられる豊かさを、地域に根を張りながらそっとみんなの生活に散りばめていく…。そんな「KANEL BREAD」のようなパン屋さんが全国各地に出来たら、日本は絶対にハッピーだ。