広島県世羅町の山奥に、築160年の古民家を改装し誕生した「おへそカフェ＆ベーカリー」はある。朝はパン屋、昼はレストランと2つの顔を持つ同店は、独学でパンづくりを学んだフランクさんと、奥様である京子さんが営む。
漆喰や柿渋など、昔ながらの自然素材を使った趣のある厨房では、早朝から続々とパンが焼き上がる。
小麦と水だけで発酵させたサワー種を使い、粉、水、塩のみでつくるシンプルなパンは、ずっしりと重く、噛むほどに味わい深い。じっくりと時間をかけてつくられたパンだ。１番人気は「UFO」という名の大きなカンパーニュ。おへそカフェ＆ベーカリーを訪れたら、ぜひ味わってみてほしい。
軽食中心だったカフェは、地域からの声を受けメニューが増え、今では看板メニューの石窯ピザをお目当てにやってくるお客さんも多いとか。ピザ生地ももちろん、パンと同じ伝統製法でつくる。
シンプルにつくり、シンプルに食べ、シンプルに生きる。
本当に大切なことは何なのかを全身で感じさせてくれる、そんな場所だ。
※パン工房は2016年から新店舗に移転しています。現在は旧ガソリンスタンドを改装した新パン工房でパンを焼いています。
【おへそカフェ＆ベーカリーが青山クリスマスマ―ケットにやってくる！】
12月17日、18日は青山クリスマスマーケットが開催され、おへそカフェ＆ベーカリーも出店します。18日には、店主のフランクさんをお迎えし、「スペインのクリスマスの過ごし方」をみんなで体感するワークショップも開催予定です。当日は定番のUFOなどのパンの他、ナッツとドライフルーツがずっしりと詰まったシュトレンのようなクリスマス限定のパン「パンデナビダット」やスペインのクリスマスの伝統菓子も持ってきてくださります。楽しみですね。
スペインでは12月22日から1月6日までが一連のクリスマス期間だそうで、12月25日の「クリスマス」、「ニューイヤー、1月6日の「東方の三博士」に大きく分けられ、それぞれに前夜祭（イブ）があるそう。もともとスペインの食事は2時間くらいのフルコースで長いのですが、クリスマス期間はそれに輪をかけて長くなり、「ビックファミリーディナー・ランチ」では、4時間くらい喋るんだとか！とにかく、家族や親せきで集まり、美味しいものをたくさん食べて過ごすのがスペイン流のよう。
日本のようなクリスマスケーキはなく、伝統的なクリスマスのスイーツがいくつもあるそう。例えば、白いヌガーの中にアーモンドがたくさん入ったバー「トゥロン」はフランクさんのお気に入り。
「東方の三博士の日」には、ファミリーランチのデザートで運だめし。「ロスコン・デ・レイエス」というドーナツ型のケーキで、中に王様の陶器の人形と豆が入っていて、王様が当たった人は王冠をかぶり、豆が当たった人はケーキ代を払うそう。この「ロスコン」を、青山クリスマスマーケットのワークショップでは、みんなで食べる予定です。
代田さんご一家は、スペインと日本とで、毎年交互にクリスマス＆ニューイヤーを過ごしていて、スペインにいる時はだいたい食べ三昧な日々とのこと。今年はそんなスペインでのクリスマス期間の様子を伺いながら、普段の日本のクリスマスとはちょっと違う「スペインのクリスマス」を一緒に体感してみませんか。
【青山クリスマスマーケット】
日時：2016年12月17日（土）、18日（日）の10：00～16：00
場所：青山国際連合大学前広場（ファーマーズマーケットと同時開催）
内容：パンやお菓子、クラフトなどの屋外マーケット。シュトレンの食べ比べや各ワークショップなど、みんなで楽しめるクリスマスを企画中です。